世界文化遺産 五箇山合掌造りとは

2015年6月18日 南砺移住11日目

合掌の森PROJECT
荒井さん 由宇さんの
茅場の草刈り体験
NEXCOさんのCSR事業であり
南砺ユネスコ協会
富山県立大学
そして僕で参加させてもらった

御歳86歳の茅葺き職人 亀清さん
人間もこの大自然の一部に過ぎない
さらりと仰る仙人のようなお方
ススキと かりやすの違いを
丁寧に教えていただいた

かりやすは空洞になっており
その為 雨風にさらされても
乾燥しやすい
そしてススキより細い為
より密度を高く敷き詰められるので
雨漏りもしない優れものなのだ

しかしながら かりやすは
水はけの良い土地を好む為
崖のような傾斜で育ち
成長も遅いので
他の植物に背丈を越され
枯れてしまうので草刈りが必要
こんなに手間暇がかかるのに
先人達はそれでも かりやすを
大切に育ててきた

世界文化遺産の合掌造りの中で
昼御飯をいただく
どこへ行っても人気者の亀清さんは
女性達に囲まれる

続いて
茅葺き屋根の葺き替えを見学
茅を敷き詰めたら
合掌造りの中にいる人に
柱に縄を結んでもらうのに
「山」「谷」など掛け声をして
一針一針縫うという
屋根から降ろされた茅は
五箇山ぼべら(かぼちゃ)など
余すところなく
畑の肥料として大地に帰る

世界文化遺産で生きる
それはどういうことなのか
深い雪に閉ざされ
本来 人が住めないような環境で
人間が生き抜く為の智慧の極致
何百年もの間
自然とともに共存共栄した崇高な文化

地方創生だ?
世界に誇れる最新型の街創りだ?

そんな言葉は
簡単に吐かない方がいい
僕は自分の浅はかさを恥じた

亀清さんの工房を案内してもらった
「遊びよ 遊び
ただ新しい事に挑戦したい
本物がやりたい それだけのこと 」
あんまりキラキラした瞳で
仰るもんだから
涙が出そうになる

その後
亀清さんの工房で二人きりで
一時間くらいは過ごしただろうか
どんな話をしたのかは
僕と亀清さんとの
永遠の秘密にしようと想う

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