羽毛でSDGs

今回は生活に欠かすことのできない衣食住の「衣」の分野で面白い取組があったので紹介します。それは「グリーンダウンプロジェクト」。

使い終わったダウン(羽毛)はこれまで多くが焼却処理をされていました。しかし急激な需要増加(ロシアや中国の富裕層がダウン製品を買い求めることによる影響など)により供給が足りなくなる恐れがあります。

再生可能な資源であるダウンをリサイクルして活用できないか?という問いかけがこのプロジェクトの発端です。捨てられるはずだったダウンジャケットや羽毛ぶとんは回収され洗浄。その後再度製品に使用されます。この再生の作業過程で障がい者の雇用が生まれ、またダウンを焼却処理しないことによる二酸化炭素の排出抑制、そして羽毛の安定供給にもつながります

この再生されたダウンは「グリーンダウン」として流通し、洋服には下げ札がつけられます。今では100を超える企業などがこのプロジェクトに参加していて、大手のセレクトショップなどにもグリーンダウンを使った製品が並んでいるそうです。値段も若干安く人気があるようです。

限りある資源を有効活用し、複数の問題を同時に解決するといったSDGsの理念にあった取組だと思います。こんな素敵な取組みが広がっていくといいですね。